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1. ポリエチレン製品の製造工程

ポリエチレン製品は「インフレーション成形」と呼ばれる方法で製造しています。 溶かした樹脂をチューブ状にし、そこに空気を入れて膨らませる(インフレーションする)ことでフィルムを作ります。 この製造方法は工程に無駄がなく、高品質な製品を大量生産するのに向いています。 当社にとって最も実績のある製造方法です。

原料

フィルムの原料を仕入れるところから製品づくりが始まります。原料は「ポリエチレン樹脂」と呼ばれる乳白色の米粒状のものです。原料は国内製のものから海外製のものまでたくさんの種類があり、製品用途により使い分けます。

添加剤で機能性UP!

原料に添加剤を入れることもあります。例えば、通常の原料のみでつくったフィルムでは静電気が発生し、袋にしたときにくっつきあうようになってしまいます。そのような場合は、原料に「帯電防止剤」を添加することで、静電気が発生しにくいフィルムを作ることができます。その他、フィルムそのものに色を付ける顔料など、用途に合わせて原料に添加剤を加えます。

押出 (インフレーション成形)

原料は「押出機」という機械へと送られます。 押出機のスクリューの熱と圧力により、原料は溶かされ、「ダイ」と呼ばれる所からチューブ状になって出てきます。そのチューブの中に空気を吹き込み、風船のように膨らませる事で薄く引き延ばされ、フィルムになります。なお、この時に膨らませる幅が袋の横幅に相当します。一定の幅まで膨らまされたチューブ状のフィルムは、冷たい空気によって冷却され、平たくつぶされた状態で巻き取られます。 この巻き取られたフィルムのことを「原反(げんたん)」と呼びます。原反は「ポリエチレンチューブ」という製品として他社に出荷することもあります。

フィルムの厚みを調整

フィルムの厚みは樹脂を押し出す量と巻き取る速度によって決まります。押し出される樹脂を少なくするとその分フィルムは薄くなります。

ガゼット加工

スーパーのレジ袋を思い出してみてください。ほとんどの場合、袋の両端が内側に折り込まれています。この加工を「ガゼット加工」と呼びます。加工方法はチューブ状に膨らんだフィルムを平たくつぶす直前に、横から器具を当てます。そうすると、この器具の形状にそってフィルムが内側に折り込まれる仕組みです。

印刷 (グラビア印刷)

原反からフィルムを再び巻き出して印刷していきます。印刷にはロール状の「版」を使います。この版にインクをつけ、回転させながらフィルムに押し当てることで高速に印刷ができます。印刷方法にもいくつか種類がありますが、当社が採用しているのは「グラビア印刷」と呼ばれる印刷方法。グラビア印刷に使う版には極めて微細な碁盤目状の凹みがあり、その凹みの深さを調整することで、微妙な濃淡を表現する事ができます。印刷後の原反はそのまま加工せずに出荷する場合もあります。

高品質なカラー印刷

印刷物が1色の場合は版はひとつですが、カラー印刷の場合は、複数の版を使って印刷を行います。当社では数年前に最新の多色グラビア印刷機を導入し、鮮やかなフルカラー印刷が可能になりました。

製袋

印刷後の原反を袋の形に加工していきます。原反はチューブ状になっているため、ヒートシール(熱溶着)によって底をつくり、反対側を切断するだけで袋ができます。この加工を正確かつ高速におこなうために欠かせないのが「製袋機」です。当社は複数の製袋機を取り揃え、様々な形状の袋を加工できる体制を整えております。

ヒートシール (熱溶着) とは?

熱によって同じフィルム同士を貼り合わせることをヒートシールと呼びます。ポリエチレンは熱によって何度でも変形し、冷やす事で固まる性質があります。この性質を利用することで接着剤なしで、加工ができます。

梱包・出荷

できあがった袋は、所定枚数をケースに梱包して最終製品となります。製品は配送センターから出荷され、お客様のもとへと届けられます。