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3.高機能性フィルムの製造工程

製造方法としてはポリエチレン製品と似ています。ポリエチレン製品と違うのは、複数の樹脂を 混ぜ合わせずに多層のフィルムを作る点。通常のフィルムよりも高機能なフィルムを製造できます。

原料

まず、3つの性質の異なる原料を仕入れます。これらは混ぜ合わせることはせず、それぞれ別々の原料として扱います。

押出 (3層インフレーション成形)

当社は平成6年に「3層インフレーション機」を導入し、3つの異なる樹脂から1枚のフィルムを製造できるようになりました。表と裏で色の違うフィルムも製造可能です。高機能性フィルムは一般的に袋にすることはありません。フィルムそのものを出荷します。

組み合わせにより無限の可能性

複数の樹脂を組み合わせることで、1枚のフィルムでありながら、複数の機能を付加することができます。例えば、色の異なる樹脂を組み合わせれば、表裏で色の違うフィルムができます。異なる性質の樹脂を組み合わせることで、今まで実現できなかった夢のフィルムを作る事も不可能ではありません。

冷却 (ブロー冷却)

膨らまされたチューブ状のフィルムは、冷たい空気によって冷却されます。

トリミング

チューブ状のフィルムは平たくつぶされ、耳(端の部分)をカットして、2枚のフィルムへと分けられます。

巻取

2枚に分けられたフィルムはそれぞれローラーによって、巻き取られ、2本の原反(げんたん)となります。

トリミング

梱包・出荷

できあがった袋は、所定枚数をケースに梱包して最終製品となります。製品は配送センターから出荷され、お客様のもとへと届けられます。

品質管理

「やるからには、徹底的なモノづくりを」。これが当社の品質に対する考え方です。 当社の高瀬工場は軟包装衛生協議会の認定工場に指定されており、以下のような設備によって、 お客様に安心していただける品質を守り続けています。

エアシャワー

エアーシャワーは、最も頻繁に使うクリーン機器のひとつです。大切な製品に異物が混入する事がないよう、資材も人も必ずこのエアシャワーをしないと、製造ラインにつくことができないようになっています。

検品機

フィルムに向けられたカメラセンサーにより、人間の目では発見できないフィルム欠陥や異物を検出できます。エアシャワーと合わせて二重にチェックをすることで、間違いのない製品をお客様のもとへとお届けします。

検査・試験室

フィルムの分子構造や状態を調べる「FT-IR(赤外分光機)」をはじめ、熱に対する強さを計る「熱分析機」、引っ張りに対する強さを計る「引張試験機」、気体の透過性を計る「ガスクロマトグラフ」など、フィルムを細かくチェックするための機器を多数取り揃えております。